植木剪定用トリマーの故障修理 National HEDGE TRIMMER EY3352
2020.10.6 作成


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閑人の暇つぶし

★このHPの内容につて
★このHPでは「植木剪定用トリマー National HEDGE TRIMMER EY3352】の故障状況、修理方法をについて掲載していますが、故障原因は部品の破損や劣化等でなく、 メンテナンスの不備で1個のネジが外れた事に気づかなかった事が 原因でしたので、修理の参考になる点はあまりありませんが、トリマーの内部構造や動作原理などは参考になるかと思い、HPを作成しました。

★【参考資料】
・makita350mmヘッジトリマ(モデルUH3510)の起動部分を分解した写真も記載しました。
★なお、掲載されている写真はマウスをかざすと拡大します。


①故障状態

・20年ぐらい前に購入した「 National HEDGE TRIMMER EY3352」で年に1~2回、2~3時間程度使用していました。多少歯が切れにくくなったような気がしていますが、ツゲやドウダンなど細く柔らかい樹木には支障なく使用できるので、 続けて使用していましたが、今回、ツゲの生垣を剪定中に突然、ガーというような変な音がして、歯が動かなくなりました。




・故障状態
左の写真をクリックすると歯が動かなった故障状態の動画が見られます。




・ 樹木の枝や葉をカットする刃先に挟まった枝などもなく、見た目に異常はありませんでした。





②分解方法

・ 外見には異常が見あたらないので歯を駆動する部分の不良と想定し、分解して故障の原因を調べることにしましたが、裏側(下部)を見るとネジが1本外れ(紛失)していました。これまでネジが緩くなり外れる事など予想していませんので、これまでネジの状態を気にかけることはありませんでした。




★この後、分解して調べた結果、このネジが外れているのが、故障の原因であることが想定出来ましたが、この時点ではまだこの事が要因であることがわかりませんでしたので、分解を続けました。



・ ドライバーで残った1本のネジを外しました。




・ ネジを外すと簡単に本体部分と歯の部分に分解できました。




③駆動部分

①本体部分の回転する円盤の上に乗っている内側に切り込みがある部品がカムと呼ばれている部品で、固定されていないので外れました。油で汚れていましたが、回転が不具合になっているようには見えませんでした。このカムが上下に移動することにより、モーターの回転運動を歯を動かす直線運動に変える動作を行なっていることがわかりました。巧妙な工夫で驚きました。




②歯の部分で、赤く塗ってある部分に付いている上歯は固定されていて、下刃の駆動部分を指で動かしましたが、スムーズに動き、異常は見当たりませんでした。この楕円の部分をカムが押す事に歯が左右に移動し、枝や葉を切断します。




★以上の事より本体部分や歯の部分の動きに異常がありませんでしたので、、故障の原因はトリマーの動作原理から推測すると本来2本のネジで固定していなければならないのに、1本が外れたため、カムと歯を駆動する部分に隙間ができることにより、上下するカムが歯の駆動部と擦れてガーというような音が出ていると想定しました。





    

★モーターに接続されている円盤の上に乗せているカムが上下に移動することにより、下刃が上下に移動し、固定されている上歯と擦り合わせて枝や歯を挟んで切断します。


1,この位置から円盤の回転が始まります。




2.円盤が時計回りの逆方向に回転して、カムが最下点まで行き、右にある歯の位置も最下点まで下がります。




3.さらに円盤は回転を続け、カムと歯が基準点の位置にもどります。




4.次はカムは最上点まで移動し、歯も同じように最上点に達します。




5.1回転してカムと歯が元の位置にもどります。これの繰り返すことにより歯を動かし、樹木の枝や葉を切断します。






④元の状態に戻す(本体部)

★分解前の状態に戻す場合に、カムの位置と歯の駆動部分の位置を合わせ、隙間がないようにネジを締める必要があります。


・歯の駆動の凹にカムの凸部が合う位置に調整してください。




・ モーターと直結する円盤の突起部分は写真の位置までラジオペンチなどで動かしてください。180°真上の位置でも問題ありません。





⑤元の状態に戻す(歯の部分)

・ 歯の駆動の凹をカムの凸部とがかみ合う位置ように調整しました。





⑥元の状態に戻す(本体と歯)


① カムを歯の駆動部の凹とかみ合わせるため、必ずこの位置に置いて下さい。




② 歯を本体に戻します。歯の駆動の凹をカムの凸部とがかみ合い、隙間が無く、固定していることを確認します。浮いているような場合はカムや歯の位置を再度確認してやり直して下さい。


⑦ネジで固定する。

★紛失したネジは特殊なネジでなく一般に使用されている規格のネジなので、手持ちの工具箱から探し使用しました。



・ 2本のネジで固定しました。





⑧修理後の確認


・スイッチを入れ、歯が正常に動作する事を確認しました。 ・左の写真をクリックすると正常に動作する動画が見られます。




・ 修理が完了しました。





・この故障は日頃から注意して点検していれば防げた故障でしたが、今回、分解したことで、前から疑問に思っていたトリマーの歯を交互に動く動作原理が分かった事が 一番の収穫でした。なお、歯の劣化した場合、替え刃についてメーカーに問い合わせましたが、すでに15年ぐらい前に製造中止になっているとの ことなので、歯が使用出来なくまでこのまま継続して使用するつもりです。







    

★自宅にあるもう一台のマキタ製のトリマーについて、歯の駆動方法に興味があったので参考に分解しました。分解するため裏面のネジを見ると本来なら5本のネジを使用して固定される はずなのに、4本のネジしかありませんでしたが、これまで、使用には支障ないので、無くなっていたことには全く気が付かず使用していました。


・makita350mmヘッジトリマ(モデルUH3510)を分解しました。



・5本のネジ内残った4本はタップネジで、無くなっていた〇印の箇所のネジで、ナットで固定するネジが使用されていました。



★動作方法★
・回転する円盤Aの中心から外れた位置に回転軸があるため、円盤Aは楕円の軌道状に回転し、それにより歯を上下に動かす構造になっていました。 故障修理したNationalのトリマーより簡潔な駆動方法のような感じましたが、いずれにしても、両方式とも巧妙な方法を考案していることに感心しました。



・無くなっていたネジを含め5本のネジで固定しました。






★偶然ながら2台のトリマーともネジが紛失していました。トリマー使用時には強い振動が発生する為ネジが外れやすくなるように予想されるので、 これからは、頻繁にチェックする必要はありませんが、時々、使用前後時にネジの緩みがないことを確認した方が良さそうです。





以上です。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。









上記以外にもHPを作成していますので、暇な時にでも見ていただければ幸いです。
(矢印をクリックすれば、見られます。)

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